絵と詩 高原の幻想

 

 

 

 

初夏のある日、少女は高原へ遊びに行った。

花の匂いが一面に漂っている草の上で休んでいると、

いつの間にか眠り込んでしまった。

しばらくして遠くからベルの音が聞こえてきた。

目を開けると、山のすそのを自転車で誰か走って来る。

町で見かけた若者だった。

チラッとこちらを向いて山の向こうへ走って行った。

 

(色鉛筆、水彩画 縦25㎝×横18㎝)