絵と詩 フランケンシュタイン3

 

(オリジナルイラスト)
 わたしは、宿の廊下をしばらく行ったり来たりしながら、敵が身を潜めていそうな物陰を端から調べてまわりました。そのときでした。甲高い悲鳴が聞こえたのです。血も凍るような悲鳴でした。エリザベスがいる部屋からでした。わたしはエリザベスのいる部屋に駆け込みました。
 エリザベスは放り投げられたような格好で、ベッドに横になっていました。息絶え、ぴくりとも動かない姿で。首を垂れ、蒼ざめて苦し気な顔は半ば髪の毛に隠れていました。
(メアリー・シェリー「フランケンシュタイン」)より
(ボールペン・水彩画 縦25㎝×横18㎝)