絵と詩 氷にとじこめられた魚

 

 

 

 その魚はきっと居眠りをしていたのです。

 冬になって水面が凍ったのも知らずに。

 なかまの魚たちはあちこちさがしましたがどこにもいません。

 やがてみんなその魚のことは忘れてしまったのです。

 春になって氷が解けると、魚は目をさましました。

 ああ、よく眠った、たくさん夢も見た、お腹も減った。

 久しぶりになかまに会いに行きました。

 

(色鉛筆、水彩画 縦25㎝×横18㎝)