絵と詩 幽霊ホテルで一泊

 

(オリジナルイラスト)
夏のキャンプの帰り
エンジントラブルで
山の中で車が動かなくなった。
山道の向こうにホテルを見つけたので、
車を押して駐車場まで行き、フロントへ行った。
ホテルは営業中で二階の部屋を貸してくれた。
ずいぶん古びた建物だったが、文句もいえない、
その夜はホテルで一泊することになった。
宿泊客は私ひとりだけで
薄暗い電灯の下で夕食をとった。
夜眠っていると、どこからか奇妙な笑い声や足音が聞こえてきた。
壁に掛かった絵がぐらぐら揺れたり、
金縛りになって身体も動かない。
おかげでぜんぜん眠れなかった。
翌朝早く、そのホテルから出て行った。
(水彩、色鉛筆画 縦25㎝×横18㎝)