絵と詩 岩山の独房

 

(オリジナルイラスト)
春になって近くの山へ登山に出かけた。
重いリュックを背負って岩山を登っていたとき、
山の頂上からエンジン音が聞こえてきた。
見上げると銀色の宇宙船が着陸していた。
中から二人の宇宙人が出てきて辺りを見回していた。
すぐに俺に気づいて傍へ降りてくると
催涙スプレーをふりかけた。
俺は意識を失って目が覚めたときは岩山の独房に監禁されていた。
登ってきたこの岩山は宇宙人の秘密基地だった。
鉄格子は頑丈でとても逃げられない。
死ぬまでこの中で暮らせというのか。
ある日鉄の扉が開いた。
二人の宇宙人は俺を釈放してくれた。
地球での仕事が終わったのだろう。
すごいエンジン音がすると
宇宙船は大空の中へ消えて行った。
(水彩、色鉛筆画 縦25㎝×横18㎝)